日本の財務省には「垂涎の的」の大ナタ。めざすは「大きな社会」だが、悲鳴も聞こえる。
2010年12月号 GLOBAL
英国政府は10月20日、2014年度までに年間歳出規模を11.6%、810億ポンド(約10兆円)削減することをめざす、主要先進国でも例を見ない大胆な財政再建計画「歳出レビュー」を打ち出した。英国はリーマン・ショック後の財政出動で09年度には財政赤字が国内総生産(GDP)比11%とピークに達したが、これを4年間で一挙に1%強の水準にまで引き下げる急激かつ大規模な超緊縮政策だ。しかし、主な公共部門の予算配分や景気判断とタイミングの是非をめぐって、厳しい批判が湧き起こっている。キャメロン保守党とクレッグ自由民主党の連立政権は、ブラウン前労働党政権から継承した記録的な財政赤字(09年度は1598億ポンド)を「破滅の瀬戸際」(ジョージ・オズボーン財務相)と断じている。このため、歳出削減と増税を組み合わせて毎年GDP比1.6%に相当するペースで赤字を減らし、公共部門の赤字を15年度までに ………
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