FRB、次は物価水準目標

とにかく「日本の二の舞はイヤ」と、実質マネタイゼーション。それでも効かなければ、第3弾も辞さず。

2010年12月号 BUSINESS [日銀置き去り]

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ベン・バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は11月3日、“清水の舞台”から飛び降りた。「QE2」(Quantitative Easing 2)と呼ばれる量的緩和第2弾に踏み切り、事実上のマネタイゼーション(中央銀行の国債引き受け)と言える異例の策を決めたからだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)内は甲論乙駁で、副作用への懸念も指摘されるなかで、議長の強い指導力で思い切ったジャブジャブ路線へ舵を切った。それで効かなければ? 日銀のように、ためらった後で渋々行動するのではなく、今から「プランB」と呼ばれる一段の非常時対応を議論している。一時的には物価上昇率の上ブレを容認し、物価水準が不況時の前の水準に戻るまで金融緩和を続けるという「物価水準目標」だ。日米の決意の違いをみごとに映し出している。「米国経済はとても弱い」。3日のFOMC後の発表文は、量的緩和に踏み切らざるを得ない経済状 ………

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