2010年12月号 BUSINESS
「年金の給付利率の引き下げを検討する。12月中には組合に改革案を示したい」――。日本経済新聞社が10月21日、労働組合に退職金・年金制度の見直しを宣言した。日経は今、2期連続赤字の瀬戸際にあり、経営の重荷になっている退職金・年金の減額に踏み込む方針だ。焦点は現在5.5%に高止まりしている給付利率の引き下げだ。右肩上がりの業容拡大が続いた日経の退職金・年金は新聞業界でも手厚いほうだ。退職金は60歳定年でおよそ4千万円。中央労働委員会が調べた大企業の平均2615万円を大きく上回る。そのうち1千万円程度を現金(一時金)で受け取り、残りを年金でもらう社員が多い。年金は①国民年金、②労使折半負担の厚生年金、③企業が独自に運用・加算する厚生年金基金――の3層構造。定年後15年間、つまり75歳までは退職金の年金化部分と年金を合計すると、月額でおよそ50万円となる。1993年の厚生年金基 ………
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