「法人税下げ」仁義なき霞が関戦争

仕掛けた安達経産省局長に、「つぶせ」と勝財務省次官の檄。ブレる菅首相官邸に手段選ばず。

2010年12月号 BUSINESS

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「法人税をいくら下げてもいい」いかに言葉の軽い総理と言っても、その菅直人の仰天発言は霞が関をのけぞらせた。11月9日、首相官邸で開かれた「国内投資促進円卓会議」でのことである。してやったり、と会議室の片隅でほくそ笑んでいたのは、省をあげて法人税率の5%引き下げを実現しようとしている経済産業省経済産業政策局の事務方だった。この円卓会議自体、総理就任以来口を開けば「一に雇用、二に雇用、三に雇用」としか言わない菅のために、経産省の根回しで立ち上げた会議なのだ。経産省が握る首相官邸への太いパイプのひとつである。この日、菅の脇に官房長官・仙谷由人、経産相・大畠章宏、経済財政相・海江田万里らが並び、向かいには日本経済団体連合会会長・米倉弘昌の代理として出席した副会長・西田厚聰(東芝会長)、電気事業連合会会長・清水正孝(東京電力社長)、自動車工業会会長・ ………

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