高級老人ホーム「錬金術」の罠

芦屋の豪華老人ホームの譲渡事件で自殺者を出した富士薬品。黒幕はゼクスに貸し込んだ関西アーバン銀行。

2010年12月号 BUSINESS [「ゼクス」に群がった悪い奴ら]

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「入居一時金が契約どおり保全されているのか不安になります。昨年は契約先が書いていない新たな書面に調印させようとしました。入居者を騙すようなことを平気でします」  こう憤るのは、国内最大規模の有料老人ホーム「チャーミング・スクウェア芦屋(CS芦屋)」(兵庫県芦屋市)の入居者の一人だ。CS芦屋は、高級住宅地である芦屋市の海沿い、ヨットハーバーに面した敷地に聳え立つ。24階建ての高層ビルなど3棟からなり、総部屋数は578室で、天然温泉まで備えている。東証1部に上場していた不動産会社「ゼクス」(東京都港区)が07年3月、健常型老人ホームとして開業。もとは兵庫県企業庁が開発した埋め立て地を、同社のグループが買い取り、総工費約160億円を投じて建設したものだ。入居者は終身利用権を取得するため2千万~9500万円を払い込み、ほかに管理費として毎月約10万円が必要となる。とこ ………

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