「草食系」三菱電機に分家の悲哀

2010年12月号 BUSINESS

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三菱電機の業績が好調だ。10月29日に発表した9月中間決算は、売上高が前年同期比11.9%増の1兆7118億円、営業利益は7倍の1129億円に達した。電機業界の雄、日立製作所の中間決算(売上高4兆5024億円、営業利益2180億円)と比較すると、売上高で2.6倍の格差があるものの、営業利益の差は1.9倍にとどまる。営業利益率は6.6%と国内電機大手でトップ。他社は5%に満たない。今でこそ安定感のある三菱電機だが、90年代末には1千億円を超える最終赤字を計上、「三菱グループのお荷物」と後ろ指をさされ、企業の存続すら危ぶまれていた。それゆえ、ライバルより一足早く事業の選択と集中を断行。03年3月には損益のブレが大きい半導体のDRAM事業をエルピーダメモリに売却し、同年4月には半導体部門の大半を本体から切り出し、日立と統合させた。さらに、不採算の携帯電話端末や洗濯機からも撤退。こうした思い ………

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