新「政界用語の基礎知識」

2010年11月号 連載 [硯の海 当世「言の葉」考 第55回]

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テレビで菅直人首相の国連演説を見ていた。疲れたような表情で、ただ単調に原稿を読んでいる。「なんだ、日本語か」とがっかりした。かねて国際会議での首相や閣僚の演説は英語でやるべきだと政治家たちに言い続けてきた。日本語でやれば、聴く側は同時通訳のヘッドホンに頼らざるを得なくなる。それでなくとも影の薄い日本の首相の演説をそこまでして聴きたいと思う外国首脳はまずいない。会議での演説原稿は、英語で作成される。議事録に残るのは英語である。日本語の原稿はそれを訳したものなのだ。菅首相の演説が山場にさしかかったあたりで、思わず耳を疑った。首相はこう演説したのである。もっとも得意としている話なのである。「国のリーダーがまず果たすべきことはしつびょう、貧困、紛争といった不幸をできる限り小さくすること、つまりは最小不幸社会を作ることにある」「しつびょう」? い ………

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