日銀の羊頭狗肉「実質ゼロ金利」

どこまで誇大表示を続けるのか。鳴り物入りの「追加緩和」も、焼け石に水の理由。

2010年11月号 BUSINESS

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日銀は10月5日の政策決定会合で、誘導金利を「0.1%前後」から「0~0.1%程度」とすることなどを決めた。これらは「実質ゼロ金利」に4年ぶりに踏み切ったと大々的に報道され、2日間で日経平均株価は約300円上がった。一方、円相場は一時1ドル=84円近辺まで下げたが、その後は再び円高に振れている。一言で言おう。マスコミや株式市場は日銀にまんまと乗せられたのだ。政策決定会合に出席した財務省の櫻井充副大臣は7日の会見でこう述べた。「(日銀には)我々が想定している以上の政策を打ち出していただきました。この点については日銀の皆さんのご努力に対して心から感謝を申し上げたいと思っております」トホホ、おめでたい人だ。マスコミが使った「実質ゼロ金利」との表現は、政策決定会合の公表文書にも記されているが、役所の作文はよくよく注意したほうがいい。役所文書でたびたび使われるマジ ………

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