三井生命は「頼みの綱」の住友生命が横を向き、朝日生命には株式含み損がのしかかる。
2010年11月号 BUSINESS
三井生命の津末博澄会長(上)と朝日生命の佐藤美樹社長Jiji Press「(日本振興銀行を)ペイオフできるほど安定している」(金融庁幹部)という日本の金融システム。しかし、水面下では新たな金融不安が芽生えている。震源地は再編・淘汰が進んでいない生命保険業界だ。国際会計基準審議会(IASB)が7月末に公表した将来の保険金支払いなど負債にも時価会計を全面的に導入する保険版の国際会計基準(IFRS)が導火線だ。この国際基準が導入されると「数千億円単位で生保の純資産が減少し、財務内容の弱い朝日生命や三井生命は債務超過に陥る恐れがある」(大手生保筋)。保険版IFRSは早ければ2015年にも導入される予定で、朝日生命や三井生命は今後、株式上場などによる大規模な資本増強か、他の生保への身売りなどの対応を迫られる。保険会社への時価会計導入による規制強化は長年議論されてきたが、日 ………
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