主体性なき通貨政策で漂流する「円」

2010年11月号 連載 [隗より始めよ]

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政府は9月中旬、円が82円台に急騰したのを受けて、6年半ぶりに円売り介入に踏み切った。今回は、政府の対応が後手に回った感は否めない。円相場については「財務大臣は、……安定に努める」と法律に明定されているのだから、もっと堂々迅速に動いてよかった。もとより日々の為替相場は、市場の需給や期待によって変動する。相場は人為的に操縦したり制御したりすることはできない。しかし、同時に通貨は国のシンボルであり、国民や領土を守るのが政府の役目であるのと同じように、通貨の尊厳を守るのも政府の大事な仕事である。「円」をコモディティ(市況商品)のように処するのであれば、責任放棄と批判されても仕方がない。だが振り返ってみると、自民党時代にあっても、通貨政策(介入や外貨準備運用のほか国際通貨体制なども含む)に関しては、基本方針と説明責任がおざなりだった。通貨外交は高度の ………

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