新聞協会賞射止めた朝日の「雑草記者」

2010年11月号 連載 [メディアの急所]

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今年度の新聞協会賞の「ニュース部門」で、朝日新聞大阪本社の「大阪地検特捜部の主任検事による押収資料改ざん事件の特報」の追加受賞が決まった。規定では10月15日の新聞大会まで追加申請が認められているが、選考委員会終了後に応募があったのも、受賞が決まったのも前例がない。これでスクープが対象となる今年のニュース部門は、先に決まっていた読売新聞の「核密約文書 佐藤元首相邸に」とともにダブル授賞になった。賞を受ける朝日の代表は大阪本社の編集局社会エディター(部長)の平山長雄氏だが、決定的なスクープとなった9月21日朝刊1面の特報を書いたのは、検察担当の板橋洋佳記者だった。同記者は34歳と若く、また朝日の生え抜きではなく、栃木県の地方紙、下野新聞からの移籍組だ。朝日に移ってまだ数年しかたっていない。板橋記者は地方紙の社会部育ちで、下野時代には選挙ポスター費の ………

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