最強サイバー兵器に通信乱流

イランと中国で猛威。黒幕は国家か。自由競争を謳歌してきた通信業界は、ドコモ独占へ回帰する流れ。

2010年11月号 BUSINESS [ガラパゴス回帰]

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最強のコンピューター・ウイルスが出現した。「スタクスネット」(Stuxnet)と命名されたが、もはやオタクのハッカーが人騒がせで無差別に蔓延させる単純なウイルスではない。ウィンドウズの弱点を熟知した優秀な人材を集め、資金と時間を投じて限定目標にダメージを与えようと開発した兵器――「サイバー・ミサイル」だったのだ。10月1日、ITセキュリティー会社シマンテックは「非常事態」を宣言、その恐るべき脅威を解析した白書を発表した。6月、ベラルーシで検出されたのが初見らしい。インターネットから隔絶された産業用システムにも感染できるよう、USBスティックから一般のパソコンに侵入、パスワードが弱いと、ネットワーク共有にしてしまう。他のUSBデバイスはもちろん、携帯電話など利用可能なものなら何でも潜伏する。最終的な標的はドイツの電機大手シーメンス製の工場管理システム。発電所 ………

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