「粗暴3代目」金正恩が消した幹部

カリスマ性がないだけに、短気で残忍。後見人に頼んで、秘密警察の狙撃チームを動かした。

2010年11月号 GLOBAL

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北朝鮮の金正日総書記の三男、正恩氏が9月28日、平壌で開かれた朝鮮労働党代表者会で党中央委員に選出され、新設ポストの党中央軍事委員会副委員長に就任した。これにより、正恩氏が金総書記の後継者となることが正式に決まり、北朝鮮は祖父の故金日成主席から孫までの3代にわたる世襲という異例の統治体制に向かうことになった。その正恩氏に関しては情報が極めて少なく、謎の部分が多いが、人物像を浮かび上がらせる“秘話”も、北朝鮮内部から漏れ伝わってくる。今年6月2日未明。金総書記の側近で実力者だった李済剛党組織指導部第1副部長が急死した。北朝鮮メディアが伝える死因は「交通事故死」。李氏は、総書記の義弟で党行政部長の張成沢氏との対立がたびたび取り沙汰されていた。5日後に開かれた最高人民会議では、張氏が最高権力機関である国防委員会の委員から副委員長に昇格。権力中枢の実力者 ………

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