2010年10月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
「いずれにしても国債発行枠44兆円は守れない。その時こそが消費税を持ち出すチャンスだ」民主党の参院選大敗で潰えたかに見えた消費税の増税論議を再び始めるタイミングを財務省が探っている。熾烈を極めた民主党の代表選で、小沢一郎前幹事長は衆院選マニフェストへの原点回帰を訴え、菅直人首相は法人税の実効税率引き下げなど企業減税を表明した。菅、小沢の両氏とも確固たる財源を示さぬまま大盤振る舞いの政策を口にした。衆院選マニフェストの実現には来年度、4兆~5兆円の追加財源が必要となるが、その手当てが難しいことは昨年の予算編成で経験済みだ。また、小沢氏が官僚主導と批判した11年度予算も概算要求段階で一般会計総額が96兆円超と過去最大に膨らんでいる。小沢氏らが提唱する無利子国債も国債であり、借金に変わりはない。財政健全化で定めた新規国債発行の上限額約44兆円の維持は風 ………
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