「日本復活」見えぬ菅政権 雇用と成長「双方向」の曖昧

2010年10月号 連載 [政々堂々 第22回]

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民主党の代表選は下馬評どおり、菅直人首相が勝利を収めて代表に再選された。終わってみると「いったい、この1カ月はなんだったのか」と空しい気分が残る。この間に日本経済は円高・株安が進み、停滞感が一段と強まった。企業は規模を問わず「ニッポン脱出」に動き始め、産業の空洞化が加速した。就職戦線がピークを過ぎた秋に入っても、職を求める卒業予定の若者の姿が絶えない。1カ月に及ぶ政治空白が日本経済に悪影響を及ぼしたのは間違いない。代表選の結果によって、少しでも明るい展望が見えてくるなら、それでも多少は救われるだろう。ところが、残念ながら菅首相の下で「日本復活」の道筋が見えてくるようには思えないのだ。*再選された菅首相の政策路線をあらためて確認してみる。何度も繰り返された「一に雇用、二に雇用、三に雇用」というスローガンが示すように、菅は雇用を軸にした経済成 ………

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