菅には「ねじれ国会」を乗り切る知恵も人脈もない。何もしなくても、小沢の出番が回ってくる。
2010年10月号 POLITICS
民主党代表選は、首相の菅直人が前幹事長の小沢一郎に圧勝した。しかし、勝者であるにもかかわらず、菅のお先は真っ暗だ。菅は党内の小沢支持勢力、衆参ねじれ国会での野党という「前門の虎、後門の狼」に直面する。ねじれ国会を乗り切る能力のない菅政権は、来年3月に、2011年度予算の関連法案の成立の見通しが立たず、重大な局面を迎える。一方、小沢は代表選に敗れたものの、こんなことで政治生命を終えるようなタマではない。代表選で菅を支持した民主党国会議員は206人、小沢を支持した国会議員は200人と拮抗した。
「小沢さんには長い間、先輩としてお教えをいただいた。選挙が終わったので約束したようにノーサイドだ。民主党の全員が力をフルに発揮できる挙党態勢で頑張りぬく」菅は代表選に当選した臨時党大会で挙党態勢を呼びかけた。だが、小沢が党や政府のどんなポストに就こうが、どのポ ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。