当麻「新生銀行」が禁じ手マジック

一瞬だけ額面割れを回避したアプラス株の不自然な急騰。宿痾の外国人株主も手つかずとは。

2010年9月号 BUSINESS

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「銀行界の問題児SS」――木村剛前会長が逮捕された(日本)振興銀行と、公的資金2169億円を返済できず10年3月期決算も連結1400億円の純損失と2期連続赤字となった新生銀行の符丁である。その新生銀の社長に6月に就任し、中期経営計画を発表して立て直しの狼煙をあげたばかりの当麻茂樹氏に、市場は早々と落第点をつけた。4月には出戻りの八城政基会長兼社長の更迭が決まって株価もアク抜けし、年初来高値の137円をつけたのに、当麻新体制にご祝儀相場はなく、株価はみるみる下がった。7月16日には一時59円と、上場来安値をつけてしまった。6年前の上場時の最高値940円に比べたら、まさにトホホの水準である。船出早々の市場の“ビンタ”に慌てた当麻社長は、同29日に4~6月期は純利益138億円と発表した後、泥ナワ式に新聞各紙のインタビューに応じて株価テコ入れに躍起になった。そこでは「今期最終利益の ………

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