小沢疑惑で捜索を受けた原発フィクサーが、また追い詰められて、すがりたい弁護士政治家との奇しき縁。
2010年9月号 DEEP
「俺は今、立ち小便をしても逮捕される」下品ながら、その男の胸の内と危機感をこれほど赤裸々に表現する言葉もない。何度となくその名前は捜査線上に浮かび、そのつど逮捕を免れてきた男。その彼がこれほど緊張したのは初めてだ。彼の名は――白川司郎。およそ1年9カ月前。朝日新聞は08年11月22日付朝刊で次のような記事を掲載している。「東京地検特捜部は、政界や電力業などに幅広い人脈を持ち、フィクサーともいわれる都内の元会社役員が経営に関与していた会社数社を、外国為替及び外国貿易法(外為法)違反の疑いで捜索した」一連の小沢一郎「政治とカネ」疑惑の発端となった西松建設の裏金捜査が火ぶたを切ったことを報じる記事である。ここでわざわざ「フィクサー」と形容されたのが白川なのだ。達磨のような体躯、大きな地声、伸ばした揉み上げ……そんな風貌の彼がいまは身を縮めている。
奇し ………
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