「浮世離れ」朝日新聞の早期退職に社員殺到

2010年9月号 BUSINESS

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朝日新聞社が募集した9月30日付の希望退職に、68人もの社員が殺到した。会社側の想定よりも応募者が多く、幹部が大量に抜ける事態となった。退職後、本来の定年である60歳まで勤務した場合に得られるであろう収入の半分を退職金に上積みする、という異例の厚遇のためだ。例えば、現在50歳で年収1500万円の人は、その10年分の1億5千万円を2で割った7500万円が50歳時点の通常退職金(約2千万円)に加算されるため、支給額9500万円という浮世離れの大盤振る舞いだ。今回の応募者には編集局の幹部も含まれているといい、新聞づくりに支障が出ないよう、会社側は人事の応急手当てに追われている。朝日が募集したのは、新設した「転進支援制度」に基づく早期退職者。第二の人生への転進を手厚く支援するため、定年までの「逸失利益」の半分を補償するケタ外れの優遇制度である。かつて化学や鉄鋼、紙パルプ、 ………

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