何と1社300億円!「ワクチン利権」争奪戦

新型インフルエンザのワクチン開発で大型補助金。武田薬品、第一三共に続くのはどこか。

2010年9月号 BUSINESS

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ウイルス感染症を予防するワクチンの業界が、にわかに騒がしくなっている。武田薬品工業や第一三共がワクチン生産への参入を表明。非営利法人を中心に護送船団式で運営されてきた業界に、再編ムードが高まってきた。日本のワクチン業界に何が起きようとしているのか。「国民の予防医療への関心が高まる一方、日本は新しいワクチンの導入や開発で他の先進国から大きく遅れ、市場も小さい。合弁会社設立を機に供給するワクチンの数が増えれば新たなビジネスが見えてくるはず」。第一三共の中山譲治社長は7月30日、東京の本社で開いた記者会見で、学校法人北里研究所とワクチン生産の合弁会社設立を発表、事業の先行きに意気込みを示した。第一三共はワクチン販売で協力関係にある北里と2008年から事業強化を模索。インフルエンザやはしかなどの各種ワクチンを製造する北里の生物製剤研究所(埼玉県北本市 ………

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