煮え湯を飲まされた章男社長の決断。「海外リスク管理」は現地の頭脳、外国人社長に任せる。
2010年8月号 BUSINESS
「この立場を担保して、帰ってこられるとは思っていませんでした」トヨタ自動車の豊田章男社長は6月24日に開催された株主総会で、リコール問題で米公聴会に招聘された時の心境を、こう語った。社長の職を賭した勇断だったことを示しているが、その後も「レクサス」の大量リコールが発生するなど、マネジメントは綻びが目立つ。中国、インドなど新興国市場の攻略も後れるなど、トヨタは今、課題だらけだ。それでも章男氏は、どこか吹っ切れたように明るくなった。4月以降の役員人事を含め、自身の経営哲学を実践する施策を打ち出せるようになったからだろう。昨年6月の就任以来、章男社長のリーダーシップを危ぶむ「勢力」がうごめいていた。しかし、リコール問題の先頭に立ち、曲がりなりにも危機を乗り切ったことで、社内は「章男一枚岩」になりつつある。奥田碩、張富士夫、渡辺捷昭の歴代社長経験者 ………
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