2010年8月号 連載 [RELIGIOUS WORLD]
欧米と異なり、日本のマスコミに宗教専門記者はほとんどいない。また、組織に属さずに宗教ジャーナリストとして活躍する人は、皆無に近い。その中で例外的な存在が藤田庄市氏だろう。さまざまな信仰の現場を踏み、『行とは何か』などの質の高いルポルタージュを世に送り出すとともに、アカデミズムとジャーナリズムの架け橋となる優れた仕事を数多くこなしてきた。オウム真理教事件以降、藤田氏は宗教が抱える暗部を抉り出す仕事に力を入れている。積極的にカルト問題を取り上げ、人々に不幸をもたらす「宗教」について取材し、書く作業を続けている。その藤田氏が、仏教タイムス6月10日号の書評で「仕事ぶりに完敗した」と称賛している宗教社会学者の本がある。櫻井義秀・中西尋子著『統一教会』(北海道大学出版会)である。今年刊行されたこの本、意外なことに宗教社会学の観点から統一教会について ………
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