金融庁の「本尊」英FSAが解体

三極から二極に戻って、中央銀行は「勝ち組」。実は局長が横滑りで、焼け太りの見方も。

2010年8月号 BUSINESS

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日本の金融庁のモデルにもなった英国の金融サービス機構(FSA)が、発足13年で解体される。5月に発足した保守・自由民主党連立政権が真っ先に着手した政策のひとつが、ゴードン・ブラウン前首相が1997年に創設したFSA解体を含む金融監督体制の大幅な見直しであった。FSAは長い間、議会の議論の俎上にあがり、ブレア政権時代の2000年に発効した「金融サービス市場法」(FSAMA)に基づき、公的機関となった。その後、英国の金融監督体制は、①公的資金注入などの危機対応を担う財務省、②金融政策を担うイングランド銀行(中央銀行)、③銀行・証券・保険会社など個別金融機関を監督するFSAという「三極体制」を維持してきた。その一翼を担うFSAの解体を含めた大規模な改革は保守党マニフェストにも盛られていたが、新政権はなぜかくも急いだのか。ロンドンの夕刊紙「イブニング・スタンダード」の金融街シテ ………

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