いま重い細川『内訟録』

2010年8月号 連載 [硯の海 当世「言の葉」考 第52回]

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指導者の資質というものを考えさせられた鳩山由紀夫首相から菅直人首相に交代した時期に、『内訟(しょう)録 細川護煕総理大臣日記』を読んだ。さまざまな意味で複雑な思いで読んだ。その思いの中にはジャーナリストとしての自分の過去の仕事に対する慚愧の念も含まれている。1992年のはじめ、私は学習院大学教授の香山健一氏に会ってこう言った。「この政治の閉塞状況を打破するには、政治の新しいうねりを作り出す必要がある。先生、何か行動を起こしませんか」。「よしやろう」という答えを期待していた私に香山氏はいささか冷淡にこう述べた。「ぼくはぼくで考えていることがある。だから君は君で行動を起こしたらどうか」「ぼくはぼくで」というのがのちに明らかになる細川護煕氏の新党運動へのサポートだった。当時、東京・乃木坂にあった細川氏の事務所で、私と細川氏は何時間政治を変える熱い ………

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