あの振興銀行が武富士の「救いの神」に

2010年8月号 BUSINESS

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消費者金融大手の武富士が「Xデー」を乗り切った。その帰趨に注目が集まっていたのは6月19日。この日、同社は414億円もの社債を繰り上げ償還する必要があったのである。今年3月末時点で武富士にはわずか403億円の現預金しかなかったから、4月以降の涙ぐましいまでの金策が功を奏したようだ。昨年後半から武富士は保有不動産の売却にかけずり回っていた。バブル期に創業者の故・武井保雄氏が地上げに精を出していたこともあり、同社は遊休地を含め数多くの不動産を抱える。それらの流動化により、2009年末までに200億~300億円の資金調達が可能なものと武富士ではソロバンを弾いていた。ところが、交渉は難航。外資系投資銀行を仲介役に立てて、バルクでの売却を目論んだが貸し手の金融機関は二の足を踏んだ。京都市内の旧同和地区の地上げなど、故・武井氏が押し進めた不動産漁りには暗い過去がまとわり ………

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