「粉飾決算」で露呈「近鉄」凋落の元兇

小林社長の企業統治能力不足は明らか。株価でも南海、京阪に追い抜かれる屈辱。

2010年6月号 BUSINESS

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4月24日、奈良で「平城遷都1300年祭」が華やかに開幕した。テレビ局や雑誌はこれまでにない奈良観光特集を組み、初日には主会場の平城宮跡(奈良市)に奈良県内外から予想を上回る約3万4千人(主催者発表)が来場した。大阪や京都、さらには名古屋から会場へと観光客を運ぶ主要交通機関はJRではない。営業キロ508.2キロと私鉄最長を誇る近畿日本鉄道である。近鉄は今年が開業100年の記念すべき年。ターミナルの上本町駅(大阪市)再開発は今年夏に完了し、大阪新歌舞伎座が難波から移ってくる。もう一つのターミナル、大阪阿部野橋駅(同)でも2014年完成予定で日本一高い300メートルの超高層ビルの建設が進行中。遷都1300年祭ブームと自社プロジェクトの相乗効果で一気に上昇軌道に乗りたいところだが、社内は一向に盛り上がらない。連結子会社が8年もの間、粉飾決算を続けていたことが発覚、東京証券 ………

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