2010年6月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
川崎重工業と三菱重工業が不振の建設機械から撤退する方向で調整に入った。両社は発電プラントや造船など受注型ビジネスを補完するため、建機事業を手がけてきたが、世界同時不況で落ち込んだ需要が戻らず、事業の継続に見切りをつけた格好だ。川崎重工は6月、全額出資の建機子会社KCMの立て直しを図るため、日立建機から資本支援を仰ぐ。日立建機の出資比率は当面34%にとどまるが、3年後には過半数の株式を取得できる権利を与えられており、「事実上の身売り」(関係者)と指摘されている。三菱重工も建機最大手の米キャタピラーとの合弁会社、キャタピラージャパンからの出資の引き揚げを模索中。三菱重工は08年に折半出資を33%に引き下げた際、5年間は株式を持ち続ける契約をキャタピラーと結んだ。しかし、リーマン・ショックに見舞われ、「需要の激減から前提条件が大幅に狂った」(三菱重工幹部 ………
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