「奥田派一掃」トヨタ人事の巧拙

お気に入りを副社長に抜擢。章男社長の体制固めが成功するか、取り巻き政治に堕するか、人事センスが問われている。

2010年6月号 BUSINESS [ 「番頭」づくりが急務]

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トヨタ自動車の豊田章男社長とラフード米運輸長官が5月10日、トヨタ本社で記者会見を開いた。ラフード長官は「品質改善の対策を実行できるかが重要」と述べ、章男社長も「(対策で)よいスタートを切れた」と語った。会見に先立ち、ラフード長官は品質対策関連の社内施設などを見学し、章男社長とも会談した。トヨタは4月に米運輸省に約15億円の制裁金を支払うことを決めたが、追加の制裁金についてラフード長官は「50万ページの資料を精査後に判断する」と述べた。それでも「リコール問題は収束に向かう。トヨタは難局を乗り切った」との見方が多い。今年になってトヨタのリコール問題は、世界を巻き込む大騒動になった。米議会が拳を振り上げ、事態は深刻化。トヨタは米国で年間約40億円も寄付をし、凄腕のロビイストを雇ってきたが、最近は手薄になっていた。渉外実務を仕切っていた弁護士デニス・ク ………

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