2010年5月号 DEEP [ディープ・インサイド]
中国電力島根原発1、2号機で計123カ所に上る前代未聞の点検漏れが発覚した。実際には点検していない機器を点検済みとしてデータ入力。しかも点検漏れ箇所の約半分が、国の安全度に基づく分類で最重要ランクに属し、なかには20年以上放置されていたり、記録自体を保存しておらず点検したことがあるのかさえ確認できなかったりする機器もあったというから開いた口が塞がらない。あまりの杜撰さに、ふだんは庇い合いの電力業界からも「ありえない」(業界首脳)と非難が上がる。ところが、当の中国電力はどこ吹く風。問題発覚を発表した3月30日、広島市内の本社で釈明会見をしたのは岩崎恭久常務、島根では現地の本部長、東京では支社長どころか「課長会見」でお茶を濁した。同社の信頼性の根幹を揺るがしかねない大事件にもかかわらず山下隆社長は姿を見せず、3日後の4月2日、謝罪に訪れた島根県庁でよう ………
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