最大のヤマ場は6月に到来する大型転換社債の償還。過払い金請求の「取り付け騒ぎ」が起こるかも。
2010年4月号 BUSINESS
断末魔の叫びを上げ続ける貸金業界――。目下、その焦点となっているのが、消費者金融の風雲児、武富士の行方である。「あんな土地にカネなんて貸せませんよ」年明けに外資系投資銀行から武富士案件を持ち込まれた邦銀の融資担当者は半ば呆れ顔だ。綱渡りの資金繰りが続く武富士は昨秋来、保有不動産を担保に資金調達すべく奔走している。代理人たる外資に託したのは、東京・西新宿の本社ビルと八重洲の不動産、そして、京都市内に広がる遊休地の3物件。前出の邦銀関係者が目を剥いたのは、最後の京都物件である。
件の土地は四条河原町の高島屋裏。もともとは創業者の故武井保雄氏がバブル期にファミリー企業の「徳武」と「共栄」を使って地上げしたものだ。1996年の株式公開直前、土地は「委任の終了」との名目で武富士に移される。その際の価格は実に約780億円。が、その後も再開発は進まず、武富士 ………
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