「黄昏」森ビルが中国で上場する日

傘下リートが不可解な公募増資。「貸しはがし」にあう親の金繰りか。息苦しい日本を逃れたい。

2010年4月号 BUSINESS

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2003年4月にオープンして7年、「六本木ヒルズ」の熱狂もすっかり冷めて、森ビルの周辺には寂しい風が吹く。創業者の森泰吉郎(故人)から理想の街づくりの夢を継いだ2代目、森稔も75歳。老カリスマ経営者の背に重くのしかかるのは、8千億円余の有利子負債である。リーマン・ショック後のデフレが、森稔の夢を狂わせた。この2月末の東京都心5区の空室率は8.66%(三鬼商事調べ)。六本木ヒルズの開業でオフィスが供給過剰になった「03年問題」当時を6年半ぶりに上回る水準となり、借金漬けの森ビルは金繰りに喘いでいる。しかも政権交代。都市開発事業は、時の権力者にのみ許される特権で、権力者の意を汲まぬ都市開発など存在しない。それを熟知していた創業者、泰吉郎はひたひたと時の権力、つまり自民党に近づいた。その父の教えを守り、かつ父より派手好きな2代目も自民党政権下で数多くの審議委員を ………

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