人を虜にする蕪村の句の魅力

2010年4月号 連載 [硯の海 当世「言の葉」考 第48回]

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俳句が好きで、片っ端から読み漁っている。好きといっても俳句を作るわけではない。第一、俳句好きが集まって俳句を作り、それをみんなでいいとか悪いとか評しあうというあの句会なるものが嫌いだ。作りたければ一人で作ればいい。それが芸術とまでいわないけれど一つの道を究めるということではないかと思っている。このごろだんだん与謝蕪村の俳句に惹かれるようになってきた。蕪村も句会とか句集だとかが嫌いだったらしい。作家の髙橋治が蕪村についておもしろいことを書いている。「のっけに乱暴なことをいうようだが、世の中には二種類の人間しかいない。蕪村に狂う人と、不幸にして蕪村を知らずに終わってしまう人とである」(『蕪村春秋』)。蕪村に狂う人のグループに入り込みそうな予感がする。初めに蕪村に狂ったのは、間違いなく正岡子規である。*『俳人蕪村』の中で子規は芭蕉が「俳句界中 ………

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