お先真っ暗「家主没落」時代

供給過剰や不況で家主は未曾有の危機。地方では空室率が体感で3割、破綻するケースも。

2010年4月号 LIFE

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不動産収入で左ウチワ――家主といえばそんなイメージだが、とんでもない。不況で法人需要はさっぱり、一般の住み替えニーズも減った。新年度目前の今、賃貸住宅の契約は繁忙シーズンの最中というのに、空室増、賃料安、滞納増と三重苦に喘いでいる。崖っぷちに立たされた家主の中には「もうやってられない」と廃業を口にする人も出てきた。総務省の「平成20年住宅・土地統計調査」によると、賃貸用住宅の空き家総数は409万3700戸で、空室率は18.7%に達する。敷金や礼金などの初期費用や家賃の下落も顕著で、賃貸市場の借り手優位が加速している。特に地方は深刻だ。空室を埋めたいがために、初期費用の値引きに加えて、数カ月のフリーレントサービスを行う事業者もおり、「体感空室率は3割に達する」といった関係者の声も聞こえてくる。不況により、大きく経営が傾く例も出ている。製造業の工場が集積す ………

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