誰が三菱グループの「お荷物」を救うのか。「丸抱えせず、さっさと破綻処理すべきだった」との声も。
2010年4月号 BUSINESS
3月3日、スイスのジュネーブモーターショー会場から、三菱自動車工業と仏PSAプジョー・シトロエン・グループの資本提携交渉が決裂したとの一報が届いた。翌日の三菱自工の株価は前日より14円安の118円と大きく売り込まれた。提携話が流れる直前の12月2日につけた119円に戻ったという見方もできるが、状況は予断を許さない。2000年に発覚したリコール隠し事件で窮地に陥った三菱自工は、三菱重工や三菱商事、東京三菱(現三菱東京UFJ)銀行などグループ企業が約4400億円の優先株を引き受ける形で経営再建を図ることになった。プジョーとの資本提携は、この優先株の処分を迫られたからでもあった。優先株は議決権がない代わりに、配当金を優先的に受け取れる。三菱自工には今年3月期末以降、年間約200億円の配当義務が生じる。ところが商法の規定で、多額の損失を抱える企業は配当金を支払えない。それゆ ………
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