日本経団連 「棚ボタ」米倉新会長の多難

財界総本山は嫉妬深い老狸の化かし合い。化学業界第2位の身の丈では、格上の副会長企業からソッポを向かれかねない。

2010年3月号 BUSINESS [組織スキャン]

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ようやく次の財界総理が決まった。日本経団連の評議員会議長の米倉弘昌・住友化学会長が経団連会長の座を射止めたものの、内実は有力候補が消えた後、すわりの良い老練な財界人にお鉢が回ってきた形だ。財界が直面する難問は多い。混乱する永田町とどう向き合い、「二番底」が懸念される景気をどう立て直すのか。そして財界自体が失おうとしている求心力をどう回復するのか。5月末の就任時には73歳になる「老練な財界人」に多くは期待できまい。経団連の落日はまた一歩近づいた。経団連の正副会長らの懇談会「四水会」が開かれた1月27日水曜日、会長の御手洗冨士夫は居並ぶ副会長らに「次期会長に米倉さんを推挙したい」と伝えた。「なぜ米倉氏なのか。15人の副会長からなぜ選ばなかったのか」と内心、合点がゆかない副会長もいたが、トップ人事をめぐりいまさら鞘当てを演じても仕方はないと諦めたのだ ………

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