「黒澤映画」が新興仕手筋の食い物

不朽のコンテンツを買い取ったデザインエクスチェンジ。甘い蜜に群がった物騒な人脈。

2010年3月号 BUSINESS

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日本映画界の巨匠、故黒澤明監督の生誕から100年という記念すべき年にとんだ騒動が持ち上がった。舞台は佐賀県伊万里市。本来なら今頃この地では「黒澤明記念館」の建設が着々と進んでいるはずなのだが、予定地には雑草が生い茂ったままだ。事業主体は黒澤監督の長男・久雄氏が理事長を務める「黒澤明文化振興財団」。計画によると、財団は国内外から寄付金を募り、19億円をかけてシネマコンプレックスも備えた複合施設を2010年度内にオープンさせることになっている。「昨年11月に問い合わせたら寄付金が約3億8800万円集まっているとの回答だったんですが……」伊万里市職員は困惑を隠さない。ただでさえ、必要額に足りていない寄付金が、どこかに消えてしまったとの疑惑がここにきて浮上したからだ。財団が佐賀県に提出した07年度決算報告書に記載された資産額は1億4千万円足らず。しかも、現預金など流 ………

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