2010年3月号 BUSINESS
トヨタ自動車の豊田章男社長が就任わずか8カ月で正念場に立たされている。ブレーキの不具合やアクセルの欠陥による、世界的なリコールで火達磨。対象が「プリウス」や「カローラ」といった看板車種で、基 本性能に関わる部品の品質問題なだけに事態は深刻だ。トヨタは2月4日に発表した今期の連結決算見通しに1700億~1800億円の減益要因を織り込んだ。通期の営業損益の見込みが200億円の赤字であることから、リコール問題さえなければ、黒字に転じていた。最近までトヨタには、大規模リコールを経営問題と捉えず、「法律論」や「品質論」に矮小化する声があった。プリウスのブレーキシステムの不具合では、ユーザーから多数のクレームがあり、世界のメディアも報じていたのに、トヨタは制動距離などが法律で定められた保安基準に抵触するか否かに拘り、対応が後手に回った。「技術陣が法律的には問題な ………
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