読売の特報は「早合点の勇み足」?

2010年3月号 連載 [メディアの急所]

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小沢一郎民主党幹事長の「政治とカネ」報道は2月4日、東京地検が小沢氏を不起訴処分にしたことで第一ラウンドが終了した。この間、読売と産経による特捜部のシナリオに沿った報道が際立ったほか、日刊ゲンダイを除くほぼ全紙が、小沢氏の「政治責任は免れない」との主張で足並みを揃えた。読売は1月20日夕刊1面トップで「石川容疑者が供述」「小沢氏4億不記載了承」と特報。これが事実なら小沢氏は政治資金規正法違反の共謀共同正犯で立件される。産経も2月3日朝刊1面で「小沢氏の了承得た」と追いかけたが、この点について他紙は慎重で、とくに朝日は2月1日付夕刊コラム「池上彰の新聞ななめ読み」で読売の特報を取り上げ、「特ダネか、早合点の勇み足か」と論じた。結局、特捜の思惑どおりには運ばず小沢氏は不起訴に。読売は「検察上層部が慎重」だったと批判、今後、検察審査会や国税庁が立件する可 ………

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