中国BYDの「鉄電池」カーは五里霧中

ローテク、超安値の「草の根EV」には鉄槌。携帯で成功した電池メーカーの参入は、その二の舞では?

2010年3月号 LIFE

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「1年目に車づくり、2年目は売った車の故障修理、3年目で会社が消滅」――粗製乱造が横行する中国車メーカーのそんな宿命から、山東時風グループの劉義発会長も抜けられそうにない。時風はもともと農業用トラックなどのメーカーだが、2007年に思い切ってEV(電気自動車)に進出した。売り渡し価格はたったの2万2千元(約30万円)。08年には「安い!100キロわずか8元」を謳い文句に、山東で売りまくった。ところが、09年に国家新エネルギー法が公布されると、時風はたちまち風前の灯となった。昨年暮れ、劉は大胆にも工業信息部の李毅中部長(大臣)宛に綿々と泣き言を綴り、「中国経営報」に公開書簡として載せたのである。「草の根EVはいよいよ息の根を止められます。以前は何の基準も監督もなく、なんとか2万台を製造して売りさばき、日産60台の生産能力を持つようになったのに、にわかに電動車技術基準 ………

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