「大敗北」検察に小沢の逆襲

恣意的な「シナリオ捜査」で神話崩壊。検事総長の内部昇格は守れても、特捜部解体など司法改革の刃が迫る。

2010年3月号 DEEP [手打ちの裏交渉]

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勝負の分かれ目は1月31日だった。この日、東京地検特捜部は小沢一郎・民主党幹事長に対して都内のホテルで約3時間、2回目の事情聴取を行った。翌1日の定例会見で自らそれを明かした小沢は、かすれた声で「刑事責任を問われることはないと思うが、もしそういうことがあるとすれば、責任は重い」と述べた。そのとき、すでに決着していたのだ。小沢不起訴の代わりに、次期検事総長は内部昇格へ――聴取は検察と小沢の“手打ち”だったのである。舞台裏で動いたのは、いまや検察OBの「ヤメ検」人脈のドンである原田明夫・元検事総長(在任は01~04年)だと言われている。99年に女性スキャンダルで失脚した則定衛・元東京高検検事長が“前さばき”の黒衣をつとめたらしい。今は弁護士のこの二人との裏交渉で小沢不起訴を最終決断したのは、検察ナンバー2の伊藤鉄男・最高検次長だったという。検察の大敗北が自業自 ………

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