遅きに失した大阪湾4港のハブ港構想

2010年3月号 連載 [LOCAL EYE]

  • はてなブックマークに追加

「栄華の夢をもう一度」と大阪市、神戸市などが大阪、堺泉北、神戸、尼崎西宮芦屋の大阪湾4港共同で、国土交通省が選定する「国際コンテナ戦略港湾」に名乗りを上げる。19世紀後半まで神戸港が世界一の取扱量を誇るなど、大阪湾には栄光の過去がある。その後の規制緩和の遅れから高い荷役料、煩雑な手続きなどが敬遠され、今や神戸港は247万TEU(20フィートコンテナ換算個数、07年、以下同)と世界44位に後退。大阪港も231万TEUで46位に低迷している。世界の上位は①シンガポール(2793万TEU)、②上海(2615万TEU)、③香港(2340万TEU)、④釜山(1326万TEU)とアジア諸国の港が占め、神戸や大阪とは取扱量もひとケタ違う。特に成長が著しいのは上海、釜山両港。上海は、市の西南端から沖合30キロの島にわずか3年の突貫工事で長大な橋をかけ、1万TEUの大型船が入港できる水深16メートルの大水深コンテナ港 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。