2010年3月号 連載 [IT万華鏡]
年末から、頻繁に目にするようになったグーグルのテレビCM。マス媒体には広告を打たないことで有名だったネット業界の巨人による、大きな戦略転換だ。テクノロジー企業を標榜し、総合メディア企業を名乗るヤフーとは一線を画しているグーグルだが、東アジア市場では苦戦が続いている。日本でも基幹事業であるウェブ検索のシェアでヤフーに大きく水をあけられたままだ。同社の収益源であるネット広告も踊り場を迎えている。電通総研の『情報メディア白書2010』によれば、09年の広告費は前年比で、テレビが17%減の1兆6千億円、新聞が21%減の6500億円、雑誌が25%減の3千億円と冷え込む中で、ネット関連は現状維持の7千億円。ついに新聞を抜いたとはいえ、これまでの急成長を考えると物足りない数字に映る。景気の影響もあるだろうが、5千億円以上ある他媒体の収縮分を吸収しきれていない。こうした状況 ………
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