イラク治安悪化で油田開発に暗雲

3月の国民議会選挙で、シーア派内対立からスンニ派排除。オバマ政権も外資もやきもき。

2010年3月号 GLOBAL

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3月7日に国民議会選挙を控えるイラクの治安悪化が止まらない。今夏までにイラク駐留米軍を一挙に7万人以上減らす計画のオバマ政権の目算が狂い、アフガニスタン増派との重複負担で、米国の財政状況が切迫する事態にもなりかねない。2月5日、イラク中部のイスラム教シーア派の聖地カルバラで爆弾テロが発生し40人が死亡、145人が負傷した。ちょうどシーア派の宗教行事「アルバイン」で巡礼者たちが集まっていた時期である。3日にもカルバラ郊外で車爆弾テロがあり、巡礼者ら20人以上が死に、その2日前にも巡礼者に紛れ込んでいた女性が自爆、54人の命を奪った。蟻の行列のように数万人が何キロもならぶ聖地巡礼の警備は容易ではなく、米軍によると、今年は計35件のテロが起きている。昨年の54件より減ったとはいえ、本来もっとも警戒が厳重な首都バグダッドでテロのペースが加速している。昨年は8月19日 ………

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