北朝鮮は10月にも「金正銀」推戴

三男の誕生日に大々的な記事。「祝杯」の歌も広がり、着々と継承の下地づくりが進む。

2010年2月号 GLOBAL

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金正日(キムジヨンイル)総書記は昨夏、幹部たちに大号令をかけたという。経済も外交も「速度戦」で解決せよ、と。「速度戦」は1970年代、金日成(キムイルソン)主席の後継者に内定したばかりの金正日が提唱したスローガンである。金総書記は間もなく68歳。健康悪化もあり、時間は限られているのだ。たしかに昨年の北朝鮮は、7月までとそれ以降では別人格である。4月のテポドン2号発射と6カ国協議脱退宣言、5月の核実験、6月の抽出済みプルトニウム兵器化・ウラン濃縮着手宣言、7月のミサイル発射、とこれまでにないハイペースで強硬なカードを出し続けた。しかし、8月にビル・クリントン元米大統領を平壌(ピヨンヤン)に招き入れ、拘束していた米国籍記者を解放すると、韓国にも突如として融和的な態度に出た。

米韓日に外交攻勢の兆し

そして今年元旦、北朝鮮主要紙が発表した「共同社説」が、外交攻勢の方針を明示した ………

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