毒が回った日弁連会長選「茶番劇」

法曹一元なき増員で日弁連は機能不全。クレ・サラ弁護士がボス支配に挑む図式も空しい。

2010年2月号 LIFE

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要するに、どちらが勝とうと茶番劇になってしまったのだ。2月5日に投票が行われる日本弁護士連合会(日弁連、会員2万8千人余)会長選挙は、本命が消えるドタバタ劇のあげく、前東京弁護士会会長の山本剛嗣(たけじ)候補と宇都宮健児候補(元東京弁護士会副会長)の一騎打ちとなったが、さっぱり盛り上がらない。法曹増員の「司法改革」に反旗を翻し、若手弁護士の支持を集めた候補も出馬できなくなり、争点が曖昧になったからである。従来の日弁連会長選は、いわゆる主流派による「派閥選挙」が幅を利かせていた。派閥は東京や大阪など大規模単位弁護士会にあり、その歴史は古い。例えば最大の単位弁護士会である東京弁護士会(東弁)では、法友会、法曹親和会、期成会が大きく、その成り立ちはリベラル、保守、革新だが、現実はイデオロギー色の薄い親睦団体だ。任期2年の会長候補は東京の3弁護士会と ………

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