東芝が文化庁とガチンコ勝負

間が悪かった。「ダビング10」破りで社員逮捕。折しもDVDの私的録画補償金で徹底抗戦中。

2010年1月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

11月25日、テレビのデジタル放送のコピーを9回、移動を1回に制限する「ダビング10」を解除する違法ソフトを販売した東芝社員(39)が、著作権法違反容疑で逮捕された。長野県の東芝佐久工場に勤務している技術者で、愛媛県警のサイバー犯罪対策室が松山市の大学生を通じて違法ソフトが転売されている事実を突き止めた。この社員は08年に少なくとも22都道府県、712人に49万円余で売ったとみられている。個人の犯罪とはいえ、東芝は直ちに「誠に遺憾」とするリリースを出したが、誰がみても逮捕は最悪のタイミングだった。同月11日、社団法人「私的録画補償金管理協会」(SARVH)から未払い補償金の支払いを求める訴訟を起こされ、著作権者や文化庁の見解を真っ向から否定するコメントを出した矢先である。宣戦布告した途端、身内からコピー制限破りの“縄つき”を出してはバツが悪い。

消費者団体からは喝采

「ダビング10」は ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。