マクロルールなき仕分けが生む不満の連鎖

2010年1月号 連載 [隗より始めよ]

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公開処刑。人民裁判。物騒な言葉が雑誌やブログに躍った。デフレにあえぐ日本の庶民たちが喝采で迎えた行政刷新会議の事業仕分け。戦後フランスの社会学の泰斗ミシェル・フーコーが著書『監獄の誕生』で描いたように、残虐な公開処刑は、臣民にカタルシスを与える為政者の道具として近代以前は重要視されていた。だからこの命名は本質を衝いている。行刷会議事務局長が主宰するNPOの資料は、カナダのクレティエン自由党政権が1994年に行った「プログラムレビュー」に事業仕分けの範を求めている。しかし現在の日本型事業仕分けは、カナダの財政改革と二つの点で大きく異なっている。一つ目の違いは、カナダでは全体の財政支出削減額などのマクロルールを、首相と蔵相らが先に政治主導で決めていたことだ。そして二つ目の違いは、いったん削減目標の達成が各省庁の責任とされた後は、どの事業を支出削減 ………

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