トヨタが手放すKDDI株

今期で最終赤字を脱するウルトラC。本業集中を進める豊田章男社長が、父の“負の遺産”を切り捨てるか。

2010年1月号 BUSINESS

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トヨタ自動車が通信業界を仰天させるかもしれない。09年6月に社長に就任した創業家のプリンス、豊田章男社長とその側近スタッフが本業への経営資源集中を進めているが、その過程でトヨタが保有する株式を密かに手放すことを検討し始めたからだ。最大の焦点はKDDI株である。表の主要保有株リストをじっと眺めていただきたい。トヨタにとってどれが不要不急か――章男社長も、あなたと同じ目で見つめたに違いない。否応なく目は最上段に行く。トヨタはKDDIの発行済み株式数の11.09%、49万7488株を保有しており、12.76%を保有する筆頭株主、京セラに次いで第2位の株主である。12月11日現在の株価だと、時価の評価額は2400億円に相当する。もし株価を損なわずに売却することができれば、トヨタは2期連続の最終赤字を回避できるのだ。

章男流「事業仕分け」の果断

11月5日発表のトヨタの09年9月中間決算(連結)は、営業損益が1369億円 ………

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