現代短歌がいま面白い

2010年1月号 連載 [硯の海 当世「言の葉」考 第45回]

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これほど激しい言葉を連ねた書物をこれまで読んだことがない。ただ激しいばかりでなく、その内容がいちいち頷けるのである。正岡子規『歌よみに与ふる書』。明治31年、子規が在籍していた新聞「日本」に連載されたもので、和歌について書いたものである。最近、和歌がふるわないのはなぜか、と問いかける。子規はまず、自分が古今集をかつて崇拝していたと告白し、こう述べる。「三年の恋一朝にさめて見れば、あんな意気地のない女に今までばかされてをつた事かと、くやしくも腹立たしく相成候」と述べるとともに「『古今集』はくだらぬ集に有之候」と断じている。子規の古今集批判は小気味好い。古今和歌集の最初の一首から槍玉にあげている。「年の内に春はきにけり ひととせをこぞとやいはむ ことしとやいはむ」という在原元方の歌を取り上げ、「実に呆れ返つた無趣味の歌に有之候。日本人と外国人 ………

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