オバマ離日後に、密かに米軍ヘリ2機が種子島西方海上を飛んだ。そこに浮かぶ別の位相。
2010年1月号 DEEP
11月14日、日米首脳会談を終えたバラク・オバマ大統領がシンガポールのアジア太平洋経済協力首脳会議(APEC)出席のため、鳩山由紀夫首相より1日遅れで離日した翌日、密かに在日米軍の施設担当の幹部たちがヘリ2機に分乗して、日本のある地域を視察した。鹿児島県西之表(にしのおもて)市馬毛島(まげしま)――といっても、地元以外は誰も知らないだろう。種子島の西方13キロ沖合にある無人島である。なぜ米軍幹部が今ごろそんな僻地に行ったのか。本人たちも釈然としなかったが、ここが沖縄駐留米軍の海兵隊普天間基地からの「危険分散先」の候補と目されていることを意識していた。鳩山政権の「迷走劇」と言われる普天間移転問題だが、首相が模索する「県外移転先」へ先回りして米軍幹部が視察したという事実は、水面下の日米の角逐が別の位相を持っていることを示している。新聞などメディアが描く構 ………
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